監修:東邦大学医療センター 佐倉病院 消化器内科教授 松岡 克善 先生

クローン病治療薬 エンタイビオについて
エンタイビオってどんな薬?
エンタイビオは、クローン病の治療薬として開発された生物学的製剤の一種(抗α4β7インテグリン抗体製剤)です。
投与方法は、点滴による静脈内投与、ペン・シリンジ製剤による皮下投与があります。
エンタイビオはどのように働くの?
クローン病患者さんの消化管では、免疫にかかわるリンパ球が必要以上に消化管の組織に侵入し炎症を引き起こしていると考えられています。エンタイビオは、炎症を引き起こすリンパ球が消化管に入りすぎないようにする作用機序のお薬で、腸管での炎症を選択的に抑制します。


なぜ、エンタイビオ(抗α4β7インテグリン製剤)は炎症の起きている腸にだけ作用するのでしょうか?
エンタイビオ(抗α4β7インテグリン製剤)は炎症の起きている腸にだけ作用して、炎症を抑えるお薬です。
クローン病患者さんの消化管では、免疫にかかわるリンパ球が必要以上に消化管の組織に侵入し炎症を引き起こしていると考えられています。
この動画では、抗α4β7インテグリン製剤であるエンタイビオやその他の「生物学的製剤」が、体のどこで作用するのか、投与方法の違いがあるのか、などについて分かりやすく紹介しています。
エンタイビオはどんな患者さんに
投与されるの?
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中等症から重症の
クローン病の患者さんで… -
これまでの治療において、栄養療法、他の薬物療法(ステロイド、アザチオプリン等)等の適切な治療を行っても、症状が残っている
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医師が、エンタイビオの投与が
適切と判断した患者さんに
投与されます。
※点滴静注製剤を2回以上投与し、治療反応が認められた場合には、医師の判断で皮下投与製剤に切り替えることも可能です。